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大坪 章; 小綿 泰樹
PNC TN9410 97-029, 39 Pages, 1997/03
動燃では現在加速器による消滅処理研究の一環として、大電力電子線形加速器の研究をしている。そこで応用利用技術の一つとして、電子加速器とTRU燃料を用いた未臨界炉心体系を組み合わせたハイブリッド炉の核熱計算を昨年度行った。加速器と未臨界炉心体系を組み合わせたハイブリッド炉としては、良く知られているように電子加速器以外に陽子加速器を用いるハイブリッド炉がある。今年度は陽子加速器を用いるハイブリッド炉の核熱計算を実施して、両方のハイブリッド炉のTRU消滅特性を比較した。陽子加速器で加速された陽子ビームを、未臨界炉心体系の中央に位置するターゲット部に入射する。そして核破砕反応により中性子を発生させる。発生した中性子は周囲の未臨界炉心体系に入り、TRUを消滅させる。計算の結果、ビームパワー1MWの陽子線を1年間keffが0.95の未臨界炉心体系に入射した場合、TRU消滅量は約10kgになった。このTRU消滅量は、昨年度検討した電子加速器を用いるハイブリッド炉の場合のTRU消滅量の、約100倍である。